2011年にフジテレビのノイタミナ枠で放送された『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』——通称「あの花」。あれを初めて見たとき、俺は確か40歳前後だった。まさか自分が深夜アニメで号泣するとは思ってもいなかったけど、最終回のあの場面で完全にやられた。恥ずかしながら、一人でリビングでぼろっぼろに泣いた。
めんま。本間芽衣子。白いワンピースで、銀色の髪を揺らして、無邪気に笑うあの子。放送から10年以上経ったいまでも、この子への愛着は全く薄れていない。それどころか、最近また「あの花」を見直したいという気持ちが強くなっていて、そのたびにフィギュアも欲しくなってしまう。
めんまフィギュアは「感情が動く景品」の代表格だと思う
クレーンゲームをやっていると、景品への温度差って人それぞれだなとつくづく思う。「なんとなくかわいい」から取りに行くケースもあれば、「絶対これが欲しい」という強烈な意志で台の前に立つケースもある。めんまフィギュアは、間違いなく後者だ。
あの花を見て泣いた人間にとって、めんまのフィギュアはただの「グッズ」じゃない。手に入れたとき、飾ったとき、ふと目が行ったとき——そのたびにあの夏の記憶が蘇る。そういう景品を、クレーンゲームでGETするという体験は、他に代えられない特別感がある。
めんまフィギュアの種類を整理しよう
まずは全体像を把握しておこう。めんまフィギュアはいくつかのカテゴリに分かれている。
プライズフィギュア(クレーンゲーム景品)
プライズとは、ゲームセンターのクレーンゲームやオンラインクレーンの景品として作られたフィギュアのこと。一般に市販されるスケールフィギュアより低価格帯だが、クオリティはここ数年で驚くほど上がっている。
めんまのプライズとしては、「ちびきゅんキャラ」シリーズや「一番くじ」シリーズが代表的。一番くじはくじ引き形式なので厳密にはクレーンゲームではないが、ゲームセンターで引けるケースも多い。一番くじの劇場版あの花では、A賞として本間芽衣子のフィギュアが用意されていたし、ラストワン賞のきゅんキャラスペシャルバージョンも話題になった。これが取れたときは本当にうれしかったな。
POP UP PARADE(ポッパレ)
グッドスマイルアーツ上海より、2024年12月に本間芽衣子のPOP UP PARADEフィギュアが発売された。ポッパレはお手頃価格・飾りやすいサイズ・高いクオリティで知られるシリーズで、差し替え顔パーツが付属し、印象的な青い瞳で微笑む表情とにっこり笑顔の2種類が楽しめる。全高160mmというサイズも棚に飾りやすくて最高。
放送から10年以上がたっても色褪せない人気を誇るアニメ「あの花」から、ヒロイン・めんまのフィギュアが安価ながら高いクオリティで再現されたのは、長年のファンとしては本当に感慨深かった。
スケールフィギュア(一般販売品)
コトブキヤからは、白のワンピース姿のめんまが製品化されており、少し上目遣いでこちらを見る仕草や、大きく手を広げ風を受ける姿が再現されている。こちらはプライズと違って一般のホビーショップや通販で購入するタイプだが、造形のクオリティは別格。
BEACH QUEENSシリーズからは1/10スケールの水着姿のめんまも登場していたし、ぺたん娘シリーズやねんどろいどぷちなど、バリエーションはかなり豊富。
クレーンゲームでめんまを取った話
ちょっと昔の話になるけど、せっかくなので俺の体験を語らせてほしい。
数年前、地元のゲームセンターで一番くじの「あの花」コーナーを発見したとき、心臓がドキッとした。A賞のめんまフィギュアが目当てだったんだけど、くじって本当に残酷でね。5回引いてE賞とF賞ばかり。で、店員さんに「A賞はまだありますか?」って聞いたら「残り3本くらいです」と言われて。そこで意を決してもう2回引いたら、6回目でようやくA賞が来た。
手が震えたよ、本当に。箱を持ちながら「めんまがいる…」ってちょっと感動してしまった。50歳のおじさんが、ゲームセンターで。
ただ、このときの失敗は「事前に台の状況を確認しなかった」こと。あとから気づいたんだけど、ラストワン賞の特別フィギュアが残り1個の状態だったのに、それを知らずに普通に引いてしまった。ラストワン賞は通常より豪華なことが多いから、残り本数は必ず確認すること——これが教訓だ。
オンラインクレーンゲームでめんまフィギュアを狙う戦略
最近は、スマホで遊べるオンラインクレーンゲーム(オンクレ)が充実しているから、ゲームセンターに行けない人でも狙えるチャンスが広がっている。
オンクレの大きなメリットは「全国の台にアクセスできる」こと。地方のゲームセンターにしか置いていない景品も、オンクレ経由なら東京にいながら取れる。めんまのような人気キャラのプライズは、設置数が限られているから、これは本当に助かる。
ただし、オンクレでフィギュアを狙うときは注意点がある。
台の選び方が命
クレーンゲームの景品は主に「箱型(フィギュア)」「ぬいぐるみ・マスコット」「お菓子・食品系」の3つに分類されるが、箱型のフィギュアは重心の位置が重要で、箱の中のフィギュアの形状が見えず重心の位置が予測できないため、初手にミスをするとその後何回やってもとれないという事態が発生しやすく、非常に難しい。
これ、本当にその通りで。橋渡し設定のフィギュアは特に最初の動かし方が全てといっても過言じゃない。
橋渡し攻略のポイント
橋渡し設定でフィギュアを取る場合、左アームを景品の左側に入れて右向きに動かすといった手順で、奥側を使って少しずつ景品の向きや位置を調整していくのが基本。ただ、オンクレだとカメラ越しの操作になるから、距離感が掴みにくい。最初の数プレイは「投資」と思って状況確認に使うのが賢い。
オンクレ各社の特徴
主要なオンクレサービスはいくつかある。セガのUFOキャッチャーオンラインは筐体の操作感が実店舗に近くて安心感があるし、タイトーステーションオンラインやクレーンゲームONLINEも景品の種類が豊富。めんまのような旧作プライズは、在庫が少なくなっている分「穴場台」に置かれているケースもあるから、こまめにチェックするのが吉。
「台を見極める」という技術
クレーンゲームには「実力機」と「確率機」がある。2本爪の筐体が基本的に実力機で、3本爪の筐体が確率機に分類されることが多い。
めんまフィギュアのプライズを取ろうとするなら、まず実力機かどうかを確認すること。確率機はどんなに上手く操作しても、設定された確率に達するまでアームの力が弱くなるようになっている。そこにお金をつぎ込んでも報われないことがある。
1000円かけても取れないなら、さっさと諦めてメルカリなりリサイクルショップで買うことをおすすめする。その方が圧倒的に安く、精神衛生上良い——というアドバイスも実際あって、俺も若い頃はこれで何度も沼にハマった。今は「3手やって手ごたえがなければ台を変える」を鉄則にしている。
各フィギュアをコレクター目線で比較する
長年フィギュアを集めてきた経験から、めんまフィギュアのおすすめを正直に語る。
プライズとして取る満足度が高いのは一番くじ系
一番くじのA賞フィギュアはプライズの中でも造形クオリティが高め。しかも「くじで引いた」という偶然性と、「当たった!」という達成感が合わさって、手に入れたときの感動がひとしおだ。ただし、いつでも手に入るわけではなく、開催期間が限られているのがネック。
飾って満足するならPOP UP PARADE
飾りやすいサイズ感とお手頃価格でスピーディに届くポッパレのめんまフィギュアは、コレクションのスタートに最適。4,800円という価格帯で、あれだけのクオリティが出ているのは正直驚いた。初めてめんまフィギュアを持つなら、まずここから入るのが一番ストレスがない。
究極の一体を飾るならコトブキヤ版
白いワンピースをグラデーション塗装で自然な陰影を表現し、風になびく背中のリボンやフリルも丁寧に造形されたコトブキヤのめんまフィギュアは、まさに「本物のめんまがいる」という感覚を与えてくれる。これは棚のセンターに置きたい一体。
二次流通市場を賢く使う
クレーンゲームで取れない、プライズが終わっている——そういうときに頼るのがメルカリやヤフオクなどの二次流通市場だ。
めんまの人気プライズは発売から時間が経つとプレミア価格になることもある。逆に、需要が落ち着いた時期に探すと、定価以下で入手できることもある。狙い方としては「急がないこと」。焦って高値で買うのが一番もったいない。
ただし、二次流通には偽物のリスクもゼロではない。出品者の評価と商品画像をしっかり確認すること。特に箱なし・説明不足の出品は要注意。
俺が一度失敗したのは、オークションで「めんまフィギュア一式」と書かれた出品を入札したとき。届いてみたら、サイズがバラバラな謎のまとめセットで、欲しかったものが含まれていなかった。商品詳細ページは隅々まで読まないとダメだと学んだ。
「なぜめんまのフィギュアが欲しいのか」という問いに向き合う
少し話が深くなるけど、こういうことを書きたいと思う。
俺がめんまのフィギュアを集めるのは、ただ「かわいいから」だけじゃない。あのアニメが放送されていた2011年、自分の人生も色々と変わり目だった。子供たちが少し大きくなって、仕事も忙しくて、どこかぼんやりした日々を送っていたときに「あの花」に出会った。
めんまが「じんたん、にへどにへど」ってはしゃぐ場面と、最後に全員に手紙を届けるあの場面。あそこで涙腺が崩壊したのは、たぶん「置いてきてしまった何か」への共鳴だったと思う。
だから、めんまのフィギュアを手に入れることは、あの感情をかたちにすることなんだよね。棚に飾って、ふと目が行くたびに「ああ、あの頃の自分もいたな」って思える。クレーンゲームという「偶然と技術と運」が混ざった遊びの中でGETするのは、そういう感情をより一層鮮やかにしてくれる。

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